物 語
感 想
奇跡のりんごの舞台化。
いったいどうやるんだと思ってたけど、堂々たる王道ホームドラマだった。
思いつきを実行に移すには情熱がいる。
情熱を貫きのはマトモじゃ無理だ。
無農薬という悪魔に取りつかれたような主人公。
家庭は貧乏のどん底、もう死ぬしかないという時に閃いたアイデアが、家族を救う。
というわけで、クライマックスは死のうと思って山に登るシーン。
舞台奥に作られた小高い山とそのてっぺんにあるリンゴの木。
そこに一歩一歩のぼっていく主人公の足取りは重く、絶望に歪んでいく。
だが、そこに一筋の光が差し込み、主人公は閃くのだ。
地道で地味な人が主人公なので、物語も派手な展開はない。
しみじみとしたお芝居。
本当に演劇とは幅広い。