ネバーランド☆A GOGO
bpm

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物 語

怪奇番組のテレビスタッフがロケ先で雨にふられ、廃墟と化している山小屋で一晩明かすことになった。テレビ番組のスタッフは、ディレクター・カメラマン・ＡＤの三人。暇を持て余す三人。この山小屋で昔、とある惨劇がおきたと、ディレクターが語り始める。

連合赤軍事件が起きた年。とある進学塾が小学生の夏合宿をこの山小屋で行った。
その合宿は途中で中止になってしまう。
塾長が何者かに殺されたのだ。
それから十年立ち、当時、塾の同じクラスだった人間たちに、差出人不明のメールが届く。
塾長が殺された、あの山小屋に来いと。
当時の生徒たちと講師だった大学生がほぼ全員、山小屋にそろった。講師（保村大和）は、生徒たち全員に頼みがあり、全員揃ったらその頼み事を言うと告げる。

だが、この生徒たちの中に、部外者が二人紛れこんでいた。この二人は別のクラスの生徒だったのだが、塾長殺しが行われた日、このクラスの生徒と講師が不審な行動をしていることを目撃していたのだ。
ひょんなことから、この集まりを知り、興味本位で参加してみたのだったが、予想外の重苦しい秘密の雰囲気に二人はあわてふためる。

生徒の中にも、いくつかの勢力があり、水面下で色々な裏切りや工作が始まっている。
そんな時、第一の殺人がおこる。
ハッカーで全員の現在状況を調べあげた生徒のＰＣに、ディズニーをもじったような殺人予告メールが着信し、その予告通りに次々と生徒が殺されていく。
連続見立て殺人事件。疑心暗鬼になる生徒たち。

実は、塾長は麻薬中毒になっており、当時、山小屋にいた女生徒に危害を加えようとしていたのだ。その場にいあわせた、男子生徒二人がとっさに近くになったシャベルで、塾長を殴り殺してしまった。
それを知った講師は、犯行の口封じのため、そのクラスの生徒たち全員に、塾長を一回づつシャベルで殴らせ、全員で山へと埋めた。

「誰にも言っちゃだめだよ」

その時、塾長が麻薬購入のために用意した大金も一緒に埋めたのだった。
更に、そのクラスの中に、塾長の隠し子がいたことも後から発覚した。講師は、知らないとは言え、息子に実の父親を殺させる手伝いをさせたことを、心の底から悔いていた。
大金は全員で山分けすることになっていた。講師がクラス全員を呼び集めたわけは、自分の勤めている精神病院を告発する裁判費用として、全額もらいたいというものだった。
塾長殺しの途中で頭に衝撃を受けた生徒が、もうずっと精神病院に入院しており、たまたま同じ病院の看護士として働いていた講師は、虐待されている生徒を連れて脱走したのだった。
この連続殺人事件は、塾長の残した金に絡んでいるのか。

そうしている間にも、殺人予告は実行され、残された生徒たちは数人になってしまう。
この中に犯人がいる？　大金目当てに工作していたグループも仲間割れをし始めた時、真犯人が現われる。
それはまぎれ込んでいた部外者二人のうちの一人だった。
彼は、塾長の息子で復讐のため全員を殺したのだ。
大人になりたくなかった彼の、クラス全員を道連れにした無理心中とでも言える事件でもあった。

唯ひとり生き残った講師は、自分が犯した罪に震えながら山小屋を後にする。

で、この山小屋にはその時殺された生徒たちの幽霊が出るという。
ディレクターの話に、スタッフ二人は笑いながらもかなり怯えている。
だがしかし、この話もディレクターの妻の漫画家のアイデアだと暴露された。
それが本当かどうかは、誰にもわからないのだが。

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感 想

世の中で、見ていて一番緊張するのはセリフを覚えていない役者の出ている芝居である。
以前、主宰の浅沼さんがやってた別劇団の芝居の再演。
一部キャストの変更はあるものの、半分ぐらいは同じ役者……。
なのに、なぜ、セリフを忘れるー！！！！
ああいう時の役者の心理はわからないが、客の心理とすれば、ただ一言、興醒めである。それ以上でも以下でもない。
役者がセリフをとちったり、忘れたりした瞬間、そこはもう劇的空間ではなく、舞台と客席になってしまうのだ。
嗚呼、それはもう一瞬にして、物語から弾き飛ばされて現実世界に引き戻されてしまうのだ。
それって、どうよ？
頼むから、セリフだけは覚えてきてくれ……(T▽T)

以前と演出等はまったく変わらず。
変わったと言えば、セットぐらい。前回は当日券で後ろのほうで見たので、よく見えなかったところも、今回は最前列だったのでよーく見させていただきました。
ホラーコメディということで、血糊もけっこうバシバシ飛んでたけど、もっと派手にしても良いのでは？とは思った。
スピード感のある演出は良。

保村さんの芝居も変わらず。これは演出のせいなのか……。
けっこう緻密な芝居なので、変えられなかったのかもしれないけど、どうせなら、がらっとキャラが変わってたら面白かったのに。

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