物 語
感 想
椎名桔平の舞台はなるべく観に行くようにしている。
舞台の桔平の色気のある演技は映像では絶対に出てこないから。
しかし、今回は内田ユキにくぎ付け。
上手いからではなく、あまりにも痩せすぎていて、見ていると不安になる。
見ているものを不安にさせる体。
今回の役にはあってるかもしれないけど、やはり、もう少し太ったほうがいいと思う。
静かな四人芝居。
鈴カツさん演出だけど、それを感じさせたのは が正体を見せた場面ぐらい。
あとは、淡々と淡々と親子のかりそめの交流を描いている。
愛しさとか思慕とかいう単語が頭をぐるぐる、まわる。
もう二度と取り戻せない時間だからこそ、愛おしい。
でも、逆にその思いが狂気にも結びつくのだから、この物語は一筋縄ではいかない。
彼岸と此岸を隔てる川。
その途中で佇む者。
彼は戻ってくる、確かな意思を持って。