物 語
感 想
七日間の査定を経て、人を死に導くかどうかを決める死神。
香川照之の千葉は、実にスタイリッシュで、原作のイメージとは違うけど、これはこれでアリだと思うぐらいにカッコいい。
実にダンディなのだ。
ラサール石井と中川晃教と香川照之という、まったくどこにも共通点がない座組で、なんてチャレンジングなと思ったけれど、これが不思議な雰囲気を作り出してる。
ラサール石井と中川晃教が実はすごくしっくりきていたのに対し、香川照之の千葉は最後まで馴染んでいなかった。
それがいい。
常に傍観者である千葉は、真摯に真面目に仕事に取り組んでいて、真面目であればあるほど、人が死んでいく。
だって、それが仕事だし。
人間とは違う価値観で動く千葉を、香川照之が見事に演じる。
演技もうまいが、演技の外にある、なんとも言えないニュアンスを表現するのがうまいんだろうと思う。
実に贅沢な時間だった。