作品データ

公開日：2002年12月18日
監督　：堤幸彦
脚本　：三浦有為子/堤幸彦

キャスト

佐々木蔵之介【男】
秋山菜津子【女】
氏家恵【義理の妹】
高橋愛【子供】

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見　　所

5人の映画監督によるオムニバス映画。
というテーマで作成された、JamFilms。
栄えある第一弾に堤監督が抜擢。
ヒジキを喰らう家族と押し入った男の会話という、シュールな映像で観客を煙に巻く。
スタイリッシュなシュールコント。

あらすじ

どことも知れない、狭苦しいアパートの一室。
ベランダの向こうからは、投降を呼かける声。
テーブルを囲む三人の女たちと、女たちに銃を向ける長身の男。
テーブルの上には大量に盛られたヒジキ。
男は、外に向かって威嚇発砲しながら、平然とヒジキを食べ続ける女たちに違和感を感じ始める。
女たちにむかって男は自分の悲しい境遇を語るが、女たちはヒジキを食べながら男よりも更に悲惨な自分たちの境遇を語り始める。
ヒジキはほぼ完璧な栄養食品。唯一足りないのはカルシウムだけ、だから牛乳を飲みながらヒジキを食べれば完璧だと女は言う。
女たちの言葉にうながされるように、ヒジキを食べる男。男の目から一筋の涙が流れる。
男は投降を決意し、白旗を銃に結びつけて外に向かって大きく振った。
だが、勘違いした警察が男に発砲し、男はゆっくりとベランダから落ちていった。

感　　想

べ……べた……。
いっいや、一見、ベタに見えるこの作品だが、きっとどっかに深遠なる人生を憂えるべきテーマが隠れているの違いない！
冒頭で堤監督による、「トイレに行きたい人は今のうちにどうぞ」というテロップが流れるのだが、それは自信の現われなのか、その逆なのかちょっと悩んでしまったところ。
小ネタを散りばめるほど時間がなかったということなんだろうか、小ネタはほとんどナシなので、小ネタ好きな人には辛いかもしれない。
いやあ、それにつけても、いくらなんでもこういうラストにならないだろうなと思っていた通りのラストになった時は、顎が落ちそうになってしまいましたよ、監督。
この作品は、ヒジキの素晴らしさを世に問うた問題作なのである。
たぶん、きっとね……うん。