放送データ

放送日：2005年03月31日 21時
放送局：テレビ東京
演出　：堤幸彦
原案　：堤幸彦
脚本　：加藤竜士

キャスト

野際陽子【古川静枝】
北村総一郎【古川拓三】
大杉漣【支配人】

関連商品

「ホテルサンライズHND ~最後のステイ~」
　2005/07/20発売

見　　所

オフィスクレッシェンド×テレビ東京。
四人のクリエイターによるオムニバスドラマ、舞台は老舗ホテルの最後の日。
そこに泊まりにきた常連客、たまたまやってきた新規客、ホテルの部屋に潜む者、が巻き起こす、ホラーあり耽美あり笑いありしみじみ感動ありの、四つの物語。
原案は堤監督だそうですが、全話に関わってるわけじゃあるまい。
監督の趣味が色濃いキャスティング&内容。
堤監督作品が、一番オーソドックスな感動作なのがちょっと意外。
老年夫婦の再生を、じっくりしたカメラワークで撮っていきます。

あらすじ

羽田空港近くの高級ホテル「サンライズ」。長い歴史に終止符を打つ日が明日にせまっている。最後の夜をこのホテル手で過ごすために、いろんな人たちが、いろんな思惑の末、やってきている。
555号室には記憶をなくした男が、666号室には英国のゴスロックバンドの追っかけが、777号室には20年間ホテルに住んでいるかつての有名映画監督が、そして、ここ888号室には熟年夫婦が、ある決意を秘めてやってきた。
古川拓三（北村総一朗）と古川静枝（野際陽子）は、かつて、結婚式の後すぐにこのホテルに泊まったことがある。このホテルから新婚旅行に出かけていったのだ。そのホテルがなくなるということで、静枝がもう一度泊りたいと主張し、拓三を説き伏せたのだ。
さて、支配人（大杉蓮）に部屋に案内された二人。拓三は大会社の取締役をしており、家庭を省みることがなかった。静枝は拓三の態度を責め、もともと望まない結婚だったということを告白し、離婚してくれと迫る。
離婚なんか冗談じゃないと仰天する拓三に、静枝は何もはまっていない指を見せる。この指にはまっているはずの結婚指輪。拓三は、静枝が指輪をはずしていることにすら気付かなかったのだ。
静枝はこの部屋のどこかに、指輪を隠したと言い、朝日が出る前までに見つけることができたら、離婚を取りやめにすると言う。
仕方なく、指輪を探し始める拓三だが、いくら探しても指輪は見つからない。もうじき夜が明ける。
指輪は見つからなかった。拓三は、離婚届けに判を押すふりをして、離婚届けをぐちゃぐちゃにするが、静枝のカバンの中からは、大量の離婚届けで出てくる。
静枝は拓三に一言、愛していると言って欲しかっただけなのだ。拓三はそのことにやっと気付き、二人で一緒に朝日を見る。この部屋から朝日を見た夫婦はシアワセになれるという、噂を思い出しながら。