| ■ 小 説 ■ |
死小説 福澤徹三 今時珍しいぐらいの端正な文体が魅力の恐怖小説。ホラーではなく、恐怖小説と呼ぶのが相応しい一品。嫌な女を語る素敵な言葉 岩井志麻子 岩井志麻子にはやはり、＜恐怖＞が似合うと思う。女とホラー。この組み合わせを書かせれば天下一品。官能小説よりも、恋愛小説よりも、怖い小説が一番面白い。黒笑小説 東野圭吾 東野圭吾はミステリももちろん好きだが、ユーモア小説も好きだ。筒井康隆へのオマージュなのかの文壇ネタが花丸。 |
| ■ ノンフィクション ■ |
廃墟本 中田薫×中筋純 廃墟本数あれど、中田＆中筋両氏のこのシリーズが、一番ぐっと来るのであります。写真も文章も良。廃墟の楽しみを教えてくれる本でもある。ジェノサイドの丘 上・下 フィリップ・ゴーレイヴィッチ 03年に出版された本だが、今頃……。ナチの大量虐殺に続く大虐殺と言われる、94年におきたルワンダの大虐殺。だが、資源を持たない小国であるが故、世界中から無視されることとなってしまう。アフリカの貧困の原因は、内乱・戦争にあるということが、よーくわかる本。新耳袋 第十夜 木原浩勝×中山市郎 実録怪談は、ノンフィクションのカテゴリにいれているので、ここで。実録怪談ブームの先駆けになったこの作品も、ついに最終夜、全十巻完結とあいなった。目出度さを、ここに言祝ぐ。 |
| ■ コ ラ ム ■ |
乙女なげやり 三浦しをん 05年、彗星のように現われて（いや、デビューはずっと前だが、自分の中で）あっと言う間に、ワタクシのハートを鷲掴みにして去っていったコラムニスト。いや、本業は小説家だとは思うが、この人のコラムは最高にオモロイ。つーか、自分にフィットする。長生きして下さい。最後のアジアパー伝 鴨志田穰×西原理恵子 大好きな二人の最後の仕事となってしまった一冊。イラクで殉死した橋田さんとのエピソードもはいっていて、かなりしんみりできます。ブスの瞳に恋してる 鈴木おさむ 売っ子放送作家鈴木氏と彼の愛妻・森三中の大島美幸ちゃんの新婚物語。結婚っていいもんだとまんまと思わされてしまう。 |