5月に読んだ本
本当はちがうんだ日記／穂村弘
兼業歌人が語る、ちょっと逸脱した日常。小心者ゆえの大胆さで日常をナナメから見る。普通とは違う光景がこの本の中に。
花まんま／朱川湊人
懐古ホラーというジャンルを確立した著者による、直木賞受賞作品。懐かしい昭和の時代を舞台にした泣けるホラー作品集。
怖い本５／平山夢明
実録怪談の名手が語る怖いシリーズ第5弾。日常に刺激が欲しいあなたに。今夜、背中に注意して。
都市伝説探偵団／アエラ都市伝説探偵団
まことしやかに流れていく噂話。バカは風邪をひかないとか、キャベツで巨乳になったとか、たわいのない都市伝説を真面目に検証した本。その落差が面白い。
弁頭屋／遠藤徹
ホラー大賞授賞後第一作。郊外の大学の前の昼になるとデリバリーの弁当屋が訪れる。中でも人気なのは、生首を弁当箱にした美人姉妹の弁当屋だ。相変わらずのスプラッタ幻想ホラー小説。読者を選ぶ小説かも。
美人とは何か？／中村うさぎ
美貌に取り憑かれてしまった中村うさぎが探求する、人の外見の美しさとは？　自分探求の第一人者が自分をモデルとして、謎を解き明かす。
カラオケを発明した男／大下英治
イグノーベル賞をも授賞した、カラオケを発明した男の評伝。ビジネス書としても面白いので、ぜひ一読を。
空の中／有川浩
空の中にある見えない何かにぶつかり、自衛隊機と民間機が爆発した。見えない何かは、四国の小さい町の高校生に拾われ、意志の交流を始める。空の中には人の知らない、未知の生命体がいた。しかも、彼らは知能を持っており、攻撃能力もある。人類は未知の戦いに勝てるのか。泣ける青春怪獣小説。
旅芝居怪談双六／長島槇子
ひょんなことから知り合った、元旅芝居一座の老人の語る、数々の怪談。和のテイストでしっとりと語られる怪談は、美しくも悲しくそして恐ろしい。
嘘は止まらない／戸梶圭太
詐欺師である主人公は、アフリカ小国の外交官を使った詐欺を思いつく。安い奴らが大活躍する安い詐欺小説。痛快です。
ヨコモレ通信／辛酸なめ子
漫画家兼コラムニストの辛辣コラム。しかし、この方の書いた漫画、どこで読めるんだろうか。読んでみたい。
痴情小説／岩井志麻子
志麻子が語る、女の事件。実際の事件と、それからインスパイアされた短編で構成された、暗黒事件史。
イマイと申します／「報道特捜プロジェクト」編
日テレの報道番組の1コーナーの書籍化。振込め詐欺を追う記者「イマイ」の活躍を描いたシリーズ。テレビを見ていない人にもわかりやすい作りになっていて、親切。
「談合業務課」現場から見た官民癒着／鬼島絋一
談合はどうしてなくならないのか。実際に談合を手がけていた元ゼネコン担当者が語る、談合の構造。自社の歴史を語る一面もなくなはないが、談合がどうしておこるのかを、わかりやすく解説。
吸血コウモリは恩を忘れない／リー・ドガトキン
動物行動学の本。動物たちも、自己の利益のために共同生活をしたり、受けた恩を返したりもする。動物世界の不思議を語る本。