| ■ 小 説 ■ |
人間のように泣いたのか?／森博嗣 Wシリーズ完結。まさかの大団円。人間と人造人間とロボットと電脳と、生まれ方も存在の仕方も違う、生きているのか生きていないのかもわからない、それぞれが、それがれに影響を与え合う世界。美しい円環で幕。修羅天魔 髑髏城の七人 極／中島かずき 小説ではなく戯曲だけど。髑髏城シリーズの新作にしてまったく違う世界を描きだした傑作だと思います。連続殺人鬼カエル男ふたたび／中山七里 最近、本当に小説を読めなくなってきたけど、久しぶりに一気読みしました。カエル男が出所し、再び始まった惨劇。犯人は本当にヤツなのか？ スリリングな展開が面白かったです。 |
| ■ ノンフィクション ■ |
友情／山中伸弥×平尾誠二・惠子 40歳過ぎて出会った二人はあっという間に親友になった。科学者とラガーマンという立場が、医者と患者に変わっても、彼らの友情は最後までずっと続いたのだった。美しい時間の儚さを思う。字が汚い!／新保信長 自分の字の汚さに一念発起して、美しい字を目指した顛末。ついでに、文豪やら市井の人々の汚い文字を検証。美しい字を書きたいものですね。ミニマリスト、親の家を片づける／やまぐちせいこ ミニマリスト生活を満喫していた著者が、義実家に同居することになったのだけど、そこはモノにあふれた、ほぼゴミ屋敷だったのです。とにかくモノを捨てる捨てる捨てる、年寄りに暮らしやすい家を作るという情熱に圧倒される一冊。 |
| ■ コ ラ ム ■ |
私のことはほっといてください／北大路公子 北王路先生のエッセイとも小説ともつかない不思議な文章で構成された本。三浦しをんさんが、めっきりエッセイを書かなくなった今、北王路先生だけが希望の星です。やらない理由／カレー沢薫 やらないからこそ、失敗して恥をかかなくてすんだ、ナイス自分！という超ポジティブ思考に挑め。編集者が出すお題に四苦八苦しながらも、オモシロ回答を繰り出すカレー沢さんにメロメロです。この地獄を生きるのだ／小林エリコ 月給12万円のエロ雑誌社に就職したことから精神を病み、自殺未遂からの生活保護、地獄の底から這い上がった記録。ひとさまの金ではなく、自分で働いた金で堂々と生きる。なんだか無性に泣けてきました。 |